損をしない不動産鑑定士の依頼方法
鑑定評価依頼をする場合に最も留意して頂きたいことは、評価してもらう物件の所在する地元の不動産鑑定士に依頼する方が良いということです。全国の不動産鑑定士のおよそ3分の1は東京都に集中していますが、仮に栃木の物件を評価してもらうならば、東京の鑑定士ではなく、栃木の不動産鑑定士に依頼をする方が確実です。
不動産は地域的な特性により大きく価格が異なりますが、地域的特性を十分に理解するためには、地域に根づいた不動産鑑定士の方がより的確な評価を行う確率が高いからです。
精通していない地域の鑑定評価をする難しさについては、端的に表現をすることは難しいのですが、できるだけ簡単に記述しますと・・・・・・・
評価する土地の地名すらわからない。ましてやその不動産の価格水準も賃料水準もわからない。不動産市場の需給状況もわからない。わからないことだらけです。
そのため、精通していない地域の評価をする場合、私の場合、まず国会図書館に出向きその地域の地図(現在の地図及び過去の古地図)を入手します。その不動産が所在する市町村の役場のどこで基礎的な調査(供給処理施設や都市計画等の公法上の規制等)ができるか、法務局はどこに所在するのか、インターネットで地方情報(どのような地域的特性があるのか、不動産の売り出し価格等)を事前に調査します。
次に不動産の実査をしますが、当日は、朝一番の列車や飛行機に乗って、まず地域に所在する不動産鑑定士協会に出向き、取引事例、賃貸事例、市町村概況調書等を手に入れ、法務局に行き権利関係を調査します。その足で役所に赴き対象不動産に係る公法上の規制やインフラの整備について調査をします。
その後、レンタカーを借りて対象不動産を実査した後、収集した取引事例等を見て回ります。取引事例6件、賃貸事例4件くらいで総計10箇所程度を見て回るのです。地域の生の不動産取引等の情報を手に入れるために地元の不動産業者さんに取材に伺います。この作業を1日や2日で行うわけです。
この作業は地元の不動産鑑定士さんも同じ様な作業をするのですが、決定的に違うのは、地元の不動産鑑定士さんは、日頃の鑑定評価業務を通じて地域のことを良く知っていることです。遠方から来た鑑定士は対象不動産や入手した事例等を通じて知ることはできますが、それは点としての事実を確認するに止まり、面的な地域情報を頭に入れることは難しいのです。 必然的に評価の精度は異なる結果となるのは当然とも言えます。
物件が所在する地元の鑑定士に依頼する方が得という経済的な理由も あります。
不動産鑑定士は鑑定評価にあたっては、必ず取引事例等の資料を必要とします。この取引事例は各都道府県に所在する不動産鑑定士協会で基本的に入手(購入)します。
各都道府県の不動産鑑定士協会は県内の不動産鑑定士の利益のために存在します。
従って、他県から評価に来る鑑定士には冷淡です。
他県から来た鑑定士の場合、地元の鑑定士が支払う事例収集費用の数十倍にもなることもしばしばです。
旅費(新幹線代や飛行機代、レンタカー代)と宿泊費(ビジネスホテル)の合計金額よりも入室料と事例閲覧料の方が高くなる場合があることは鑑定士ならば誰でも知っていることです。
これを負担するのは誰でしょうか?勿論あなたです。
つまり、鑑定評価の精度とコスト面から考えると、評価不動産が所在する地元の鑑定士に依頼することのメリットが高いことが分かります。
従来は人を介して紹介を受けるという形が主流であったようですが、現在の主流はインターネットによる検索に変わってきています。
インターネットによる検索で重要な点は、検索順位結果が高くても、必ずしも良い不動産鑑定士事務所とは限らないことです。これはどんな業界にも言えることですが、単に順位をあげることは難しいことではありません。特にインターネット上での競争が熾烈とは言えない鑑定業界にあっては、SEO対策会社に依頼すれば、意外と簡単に上位表示されることでしょう。だから、インターネットで検索して上位表示されているからといって、慌ててコンタクトを取ることは得策とは言えません。
よく言われるように、重視すべきは、そのホームページの内容、コンテンツの充実度ですね。
依頼者であるあなたに分かり易い情報が盛り込まれているかどうか。
鑑定評価は専門的な仕事ですから、それらの説明については誰にも分かるような平易な言葉遣いがされているか。
鑑定士自身に関する情報、心構えが情報として明記してあるかどうか・・・・・・・
不動産鑑定報酬額、鑑定費用についてもきちんと掲載されているかどうかも重要です。
なぜなら、あなたが一番先に知りたいことだから。
なぜなら、不動産鑑定の報酬額は、評価する物件の難易度、鑑定評価額に依存するからです。
メールであれば、受け取る鑑定士も時間的に余裕のある時に拝見することが出来ますし、コメントを添えて真摯に対応することができます。 電話をする場合においても、評価物件の大まかな所在、土地の面積、建物の有無とその規模、権利関係、どのような目的で評価を依頼するのか等をあらかじめメモした上で連絡すれば、スムーズに対応してもらえると思います。
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