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| No.018 |
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高台の住宅地
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不動産鑑定士補/鬼束
宜朗 |
先日、Y市内に所在する高台の住宅地を調査しました。当該地域は高台の頂上付近であり眺望、居住環境も良好で地域一般に『いい住宅地域だな』と印象を受けました。
ここまでは良かったのですが、物件を細かく調査していくと問題点が見えてきました。
まず眺望がないのです。これは接する街路を堺に西側は急傾斜して眺望が望めるのですが、東側は緩やかに傾斜しており、当該物件は東側に所在することが大きな要因です。リゾート地ではないので眺望の如何で価格に大きな差を生じるまではいかないですが、一般に眺望の優れる地域であればそれをお目当てにされる方も多いでしょう。
次にその土地は接する街路より約2m低いのです。街路と等高に接する場合の1階部分が本物件ではほぼ2階部分に該当するため、特に1階部分は日照・通風、乾湿等が劣ります。居住の快適性に影響を及ぼすだけでなく、車を敷地内に駐車できない等利用効率も劣ります。また、言うまでもないことですが、眺望にも影響を及ぼします。
以上はその物件自体の問題点だったのですが、高台に位置する地域であるが故の問題点もあります。最寄駅まで坂道であり、しかもその坂が急勾配のため、歩くとかなりの時間と労力を要します。駅までの距離が比較的近くても(道路距離800m)、バスを利用している人が多いのです。
当該地域は車が必需の地域といえます。住宅地としての良し悪しを決する要因は大きく快適性と利便性といわれますが、当該地域は、居住環境が概ね良好であるため、利便性は少々悪くても仕方がないのでしょうが・・・。
当該物件を総括すると、地域的には居住環境が良好な地域ですが、物件自体の個別性により、居住の快適性が劣り、地域の長所といえる眺望もありません。また、利便性も単に劣るだけでなく、車を敷地内に駐車することもできず、車を利用する場合には駐車場を借りざるを得ません。よって居住の快適性、利便性とも劣り、住宅地としていい物件とはいえません。
不動産は人間と同じでそれぞれ個性を持っています。地域の名声や相場感に惑わされず、対象不動産の持つ個性を十分に考慮して購入の可否を考えることが肝要だと思います。 |
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